あたり前だけど、それを大事に。
今日まで半世紀にわたって航空機産業に従事してきた当社ですが、「正確」「緻密」を高い基準で求められるモノ作りは本当に難しい仕事だと日々感じています。
過剰になれば生産性が落ちるし、固執すれば隙ができてミスにつながる。
まるで自分が試されているような局面がよく訪れます。
仕事はチームワークでやるもので、それぞれの人には役割があり、役割には責任が伴います。
仕事の責任というと人によっていろいろな解釈があると思いますが、私は「責任=計画とオペレーション」だと考えています。
達成すべき目標に対して計画を立てた上で、自分の役割を手順に従ってこなしていく。
それが責任の取り方であって、できないことを無理してやったり、一発勝負に賭けたりすることはありません。
そして日々の業務をする上で大事なのが当事者意識を持つことです。
自分という人間を、時間を、主体性を持たず人にゆだねるばかりでは仕事の役割を果たすことはできないと思います。
どんな問題であっても自分のこととして考えられる人が責任の取れる人。そんな人なら、自分が試されるような局面も乗り越えられて成長できるはずです。
繰り返しの精度を少しずつ上げる。
一緒に働く仲間に求める素養は、明るくて、素直で、好奇心があって、小さなことに感動できて……など、性格や資質を大切にしています。
航空宇宙産業の仕事はニッチですから、経験者なんてほとんど存在しません。
本物の知識や技能は働きながら身に付けていくものですので、異業種からの転職だって問題ありません。
今、和田製作所に在籍している社員に共通しているのは、みんな真面目だということ。
航空宇宙機器の製造は独自の規格や標準などが多い仕事です。
そんな中、組織で自分の持つ能力をどうやって使い切ることができるか、それを個々の社員が考えた上で働いていると思います。
仕事は一日一日を積み重ねていくものであり、それは大局的に見れば繰り返しであるとも言えます。
そして精度の高い繰り返しは、今日よりも少しだけ上達した明日を作っていきます。
そうやって組織の仲間のために、お客様のために、役に立つことを精一杯するだけです。
幸せに、豊かになるんだ。
航空宇宙産業の可能性は無限です。
航空機もロケットも、人類にとって今後どんなものになるのか、私にもはっきり分かりません。
ただ、発展を続ける産業で役に立つためには、私たちも発展や挑戦をしていく必要があることは確かです。
私の自署「シマウマの逃げ方
ライオンの追い方」では、働くということの本質を自分なりに見つめなおして、組織や役割、考え方や価値について持論を述べていますので、ぜひご一読ください。
自分の生まれてきた価値に真正面から向き合い、幸せに、豊かになるために、たくましく生きていく。
そんな覚悟を共に持てる仲間と働きたいと、いつも思っています。